社会人野球のENEOSは14日、今年の納会を迎えた。

神奈川・川崎のグラウンドでは、強化メニュー中心の練習が行われた。大久保秀昭監督(51)は復帰1年目の今季、チームを5年ぶりの都市対抗本戦出場に導いたが「やりたいことの半分はできたけど、全然、満足はしていない」と強調した。1回戦で東邦ガスに勝ち、史上初の都市対抗通算100勝を達成。だが、2回戦で敗れた。

外野後方には今季のスローガン「ドラマティックチェンジ」が掲げられているが、そこには「V字回復」の言葉が添えられている。「V」には、都市対抗優勝の意味も込められていた。「選手には『まだ“V”じゃなく、“レ”だ』と言った」と大久保監督。本戦出場で低迷は脱したが、再び頂点に上り詰めて初めて「V」の字が完成する。

2回戦は、ホンダにタイブレークの末に敗れた。そのホンダが優勝しただけに「ほぼほぼ互角に戦えた。変わるきっかけになれば」と指揮官の期待は膨らむ。今年限りで9選手が引退。約3分の1という大きな血の入れ替えを断行する。その先に、13年以来の「V」を目指す。