ルーキー小深田が規定打席をクリアし、打率2割8分8厘を記録した。今季のパ・リーグは規定打席以上の3割打者が4人しかおらず、小深田は打率6位。昨年、近本(阪神)が新人歴代3位の159安打したが、打率は18位の2割7分1厘。155安打の17年源田(西武)も13位で、打率10傑入りした新人は98年の坪井(阪神)と高橋(巨人)以来、22年ぶりだ。小深田は遊撃で98試合出場しており、主に遊撃を守った新人が打率10傑入りは54年広岡(巨人)81年石毛(西武)に次いで2リーグ制後3人目となった。

1試合2安打以上のマルチ安打がリーグ6位タイの34度あった。小深田は先発で96試合、試合途中から16試合に出場。34度のマルチ安打はすべて先発で記録し、先発試合のマルチ安打確率が35・4%。今季のパ・リーグ規定打席到達者では首位打者の吉田正(オリックス)に次いで高かった。規定打席以上の新人で先発試合のマルチ安打確率がこんなに高いのは98年坪井の40・8%(先発98試合で40度)以来となり、パ・リーグでは53年鈴木武(近鉄)の35・6%(先発118試合で42度)以来だった。

小深田は足も速く、内野安打がリーグ4位の19本。17盗塁はリーグ8位と、打率と盗塁の両部門が10傑入りの新人は85年横田(ロッテ=打率、盗塁ともに10位)以来だ。楽天生命パークで打率3割2分1厘を記録し、ホームゲームの打率はリーグ5位も、ビジターでは打率2割6分5厘。敵地の打率が低かったため、3割を逃した。2リーグ制後に6人しかいないプロ2年連続打率10傑入りへ向け、来季はビジターでの打率をもっと上げたい。【伊藤友一】

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