中日の木下拓哉捕手(29)が来季目標に規定打席到達を掲げた。5年目の今季は自己最多の88試合に出場。大野雄とともに最優秀バッテリー賞に輝いたが、満足はしない。中日捕手で最後に規定打席をクリアした12年谷繁を理想に挙げた。

「それくらい出ないと、自分がレギュラーと思うようにはならない。88試合はたまたま過去より一番多かっただけ。正捕手にはほど遠い。自分がレギュラーに近づいたと思える数字は、規定打席」

期待されてきた打撃はシーズン終盤に覚醒。今季6本塁打は全て9月以降に固め打ちし、最終的に打率2割6分7厘、32打点で終えた。捕手目線からも自身が恐怖の8番打者になることが重要だと理解する。

「投手はアウトを取れる計算で考える。8番捕手が打てれば、バッテリーが考える打者が1人増える。僕がそうなれば、相手もイヤ」

今季のお立ち台やヒーローインタビューでは、シャワー室で使用済みのばんそうこうを拾って捨てて幸運が訪れたことや4つ葉のクローバー、どんぐりなど「幸運の拾い物シリーズ」でファンを楽しませた。「しゃべるのは好き。お立ち台とかでおもろいこと言えと言われれば考える。試合中はいっぱいいっぱいだけど、お立ち台とかの場なら何かやる」。竜の正捕手候補1番手は規定打席到達クリアととともに、お立ち台での爆笑トーク倍増も狙っている。【伊東大介】