日本ハムの道産子ルーキー2人にSNS継続の許可が出た。アマチュア時代からSNSを活用してきたドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)と、同6位今川優馬外野手(23=JFE東日本)について、大渕隆スカウト部長(50)は「これまでのように情報を発信して欲しい」とGOサインを出した。野球の勉強や技術還元のため、新時代のプロ野球選手としてインフルエンサーを目指す。

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デジタルネーティブと言われる「Z世代」のプロ選手として、道産子2人が旗振り役となる。ドラフト1位伊藤と同6位今川に、球団からインフルエンサーとしてGOサインが出た。短文投稿の「ツイッター」、写真共有の「インスタグラム」、動画投稿の「YouTube」、いわゆる3大SNS利用が当たり前の時代。大渕スカウト部長は「彼らはSNS優等生。プロ野球選手として、こういう利用法があるのだという手本になって欲しい」と、グラウンドだけでなく、ネット上での活躍にも期待を込めた。

球団からすれば「時代の流れに合わせて」(同スカウト部長)の容認だ。2人にはアマチュア時代からSNS活用の“実績”がある。動画を通して練習法を模索しプロ入りするまでに成長した今川は、ツイッター上で練習法や打撃フォームを積極的に公開し、情報発信してきた。昨年YouTubeにチャンネルを開設した伊藤も同様で、時には進路に悩む中学生らに自身の経験や考えを伝えてきた。同スカウト部長は「野球の向上のために利用していて『(プロ野球選手は)こうあって欲しい』という手本のようなもの」と、感心する。

プロ選手としては、球団OBで今やメジャーで活躍するダルビッシュ(パドレス)が、良い例に。時には炎上などトラブルを招くケースもあるが、後進に一流の技術や経験を惜しみなく還元している。伊藤のツイッターのフォロワーは現在1万、今川は2万超。インフルエンサーとしての2人の今後に注目だ。【中島宙恵】