チャームポイントは、満開の笑顔と大きなお尻だ。日本ハムのファンクラブ歴15年目、ドラフト6位今川優馬外野手(24=JFE東日本)が、プロ初実戦となった紅白戦(名護)の初打席で、初球を二塁打。紅組の先発、18年ドラフト1位右腕、吉田の外寄り直球を逆らわずに右中間へ落とした。

数日前に憧れの先輩、中田から譲り受けたバットで好スタートを切り「(中田に)感謝の言葉を伝えたい。振りやすくて、すごく(打球が)飛びます。折ったら、もう1本もらいに行こうかな」と、照れくさそうに頭をかいた。

前夜は吉田との対戦を思い描き、興奮で「ニヤニヤしながら寝ました」という生粋の野球小僧。もちろん、右手には中田からもらったバットを握ったままだ。「内寄りの球を、レフトに場外かなあ…ってイメージしていたんですけど、全然ダメでしたね。詰めの甘さが出ました」と苦笑い。本塁打は打てなかったが、栗山監督は「自分の形を持っている。初球から捕まえるところがいい」と、思い切りの良さに目を細めた。

自慢のお尻は、プロ入り直後と比べて一回りも大きくなった。新人合同自主トレ前の採寸で、XLサイズのハーフパンツをはいていたが、現在は2XLに。「社会人時代より打球が飛ぶようになった。このお尻で、打球を飛ばしたいと思います」。こだわるのは、外国人打者のようなフルスイングで描く、放物線。「どんな状況でも本塁打を狙える打者になりたい」。真っすぐな瞳で、目標を口にした。【中島宙恵】