球界野手最年長の中日福留孝介外野手(43)が、14年ぶりのドラゴンズのユニホームで沖縄・読谷2軍キャンプで汗を流している。目標は「開幕1軍」だけでなく「スタメン」も照準に。

中日で3度の優勝経験があるレジェンドがインタビューに応じ、10年ぶりV奪回への思い、未来の主軸、根尾、石川昂へのアドバイスなどを熱く語った。【取材・構成=伊東大介】

-14年ぶりの古巣。チームにはなじめたか

福留 周りのみんなが気を使ってやってくれて、入りやすい。

-阪神を戦力外になったときの心境は

福留 このまま辞めるのは自分の中で納得できない思いが強かった。

-去年がコロナ禍で不完全燃焼か

福留 特殊なシーズンで入り方も難しかった。自分がうまく対応できなかった。力のなさもあるが、ユニホームを脱ぐにしても最後までやってというのがあった。

-中日に決まったが移籍先がない覚悟も

福留 あった。それは。

-BCリーグとか台湾、韓国という選択肢は

福留 そこまでは全く考えていなかった。

-すっぱり(引退)という気持ちもあったか

福留 それも自分の野球人生、仕方ないよねと、家族と話をしていた。

-中日では数少ない優勝経験者だが

福留 チームが勝つためにどうするかを考えてやるかを、僕自身が体現することもだが、それを若い選手に伝えていくのも1つ。選手1人1人が自分の役割を理解していることが大事。

-開幕をどう迎えたいか

福留 もちろん1軍の戦力。それだけ。

-スタメンでも

福留 もちろん。

-いまでも戦える秘訣(ひけつ)は

福留 もっとうまくなりたい。もっとやりたいという思いが強いから。

-同じ右投げ左打ちの根尾については

福留 身体能力もある。立浪さんなどの教えを理解して自分のものにして欲しい。最後まで突き詰めて、合うか合わないかを判断して欲しい。遠回りをしているように見えるけど、年数を重ねたときに、いろんなことが見える。一番の近道かもしれない。

-石川昂については

福留 体があって、すごくセンスがいい。19歳でこれだけ打てるのはなかなかいない。もっと自分の形を固めれば、すごい選手になる。

-優勝には打倒巨人か

福留 対巨人も大切だが、あまりガチガチに決めつけるのではなく、俺らも対等に戦える、渡り合えるとやる方が大事。他の4球団も一緒。

-古巣の阪神との対戦もあるが

福留 こればかりはやってみないと分かりません。

-最年長野手のマイナスの面は

福留 マイナスは…考えてない。そこまで気にしてない。

-やりたい気持ちがマイナスを消してるか

福留 それが自分の中では大きい。

-元日本代表として東京オリンピック(五輪)への意識は

福留 見にいきたいですね(笑い)。

-最年長出場も

福留 毎年稲葉監督には『いつでも僕はいけます』とアピールはしているんですけどね。

◆福留孝介(ふくどめ・こうすけ)1977年(昭52)4月26日、鹿児島県生まれ。PL学園、日本生命を経て、98年ドラフト1位で中日入団。02、06年首位打者。08年から米大リーグに挑戦し、カブスなどを経て13年に阪神で国内復帰。06年MVP、ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞5度。06、09年WBC出場。16年に日米通算2000安打を達成。182センチ、90キロ。右投げ左打ち。

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