「ラオウ」が衝撃のパワーでスタンドまで運んだ。オリックス杉本裕太郎外野手が、紅白戦の白組「5番右翼」で出場し、「今季1号」となる3ランを放った。5回無死二、三塁。鈴木の投じた内角直球を左翼席にたたき込んだ。
「だいぶ詰まったんですけど、振り切れた。(走者が)三塁だったのでフライを打ちに。ゴロにならず、フライになってよかった」
犠牲フライを打つはずが、力があり余って?まさかのスタンドイン。中嶋監督も「本人も犠牲フライを狙っていたと。いいんじゃないですか」と評価した。
杉本は「今年は去年よりも強く振ることを意識している。ずっと状態はいい。好調を維持できている」と納得の表情。自主トレ期間は負荷の大きいスクワットや、ジャンプ練習に取り組み「出力が上がれば、力まずにパワーを発揮することができる」と説明した。
野望をきっぱり話す。「レギュラーで1年間試合に出ることが目標です。自信を持ってやるだけ。練習から自信がつくように、いっぱい練習する。あとは、楽しくやるだけ」。昨季は自己最多の41試合に出場。「ラオウ」の躍進が始まった。【真柴健】