開幕投手に決まっている日本ハム上沢直之投手(27)が、今季初実戦登板で上々のスタートを切った。16日、中日との練習試合(北谷)に先発し、3回2安打無失点。最速146キロを記録したストレートで4三振を奪った。次回は開幕戦(3月26日)の相手・楽天との練習試合となる23日に登板予定。“仮想開幕”に臨む。

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開幕投手の貫禄すら漂った。上沢の今季初マウンドは上々のスタートとなった。「初めてだったので、ちょっと力は入りました。制球のばらつきは多少ありましたけど、真っすぐで押せたのでよかった」。3回2安打無失点。「久しぶりに3イニング投げたので疲れました」。ほっとした様子で初陣を振り返った。

イメージ通り、真っすぐで押す投球が出来た。井領、武田ら1軍実績のある主軸から四つ奪った三振は、全て直球空振り。1回1死で対戦した根尾にも、2ボールとした後に6球連続で直球を続け、遊飛に打ち取った。最速は146キロを計測。「ほとんど前に飛んでなかった。打者もある程度真っすぐが来るだろうってところで、しっかり真っすぐでファウルもとれたのでよかった」と、手応えは十分だった。

試合前、昨年の沢村賞投手・中日大野雄とトレーニング談義する機会に恵まれた。「すごい選手の話を聞くというのはなかなかできない。気さくに話してくださったのでうれしかった」。昨季6度完封勝利した完投能力の高い投手は、シーズン中どのようにコンディションを維持しているのか。シーズン中もウエートトレを行う上沢に対し、大野雄はやらないと聞いた。「意見を聞いたら、もしかしたらそっちの方が合うかもしれない」。今後調整法の変更も検討する。

栗山監督は「まずはいいスタートになった。体も大丈夫そうだし、一安心」。次回は中6日で23日練習試合の楽天戦(名護)に先発予定で、4イニング程度を見込む。3月26日の開幕と同カードだけに“仮想開幕”としての登板となる。「変化球とか細かいコントロールとか慣れていけば」と徐々にギアを上げる。【山崎純一】

◆日本ハム上沢のシーズン初登板 米アリゾナキャンプを行っていた18年は、2月12日の紅白戦で実戦初登板。2回5安打2失点と打ち込まれた。翌19年も2月11日の韓国・NC戦に登板し、ソロ本塁打を浴び1回1安打1失点。左膝骨折からの復活を目指した昨季は、6月2日の練習試合ロッテ戦が、故障以来350日ぶりの実戦登板。2回4安打2失点だった。

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