日本ハム王柏融外野手(27)が、今季の実戦初安打&初打点をマークした。14日、教育リーグ楽天戦(鎌ケ谷)に3番左翼でフル出場。4回に左中間フェンス直撃の2点二塁打を放った。新型コロナウイルスの影響で、2月中旬にチームに合流。遅れを取り戻すため、打席数を重ねて、実戦感覚を養っていく。

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吹き荒れる強風を物ともせず、力強い打球を飛ばした。4回無死一、二塁の好機。「積極的にいこうと思った」という通り、王柏融がファーストスイングで決めた。福森の初球、直球系の143キロを振り抜くと、打球は左中間フェンスを直撃。走者一掃の2点二塁打に、笑みを浮かべず、感触を確かめるように小さくうなずいた。

来日しているチームただ1人の外国人だが、もがいている。1月末に来日。2週間の隔離生活は、都内の宿舎で過ごした。少しでも体を動かそうと、宿舎の屋上を借り、ネットを張り巡らせてティー打撃とネットスローができるスペースを確保。約200平米の場所で、最大限にできることに取り組み、2月中旬の春季キャンプでチームに合流した。

キャンプ中は実戦3試合で4打数無安打。オープン戦では5試合で10打数無安打と快音が響かなかったが、この日はフル出場で3打数1安打2打点、2四球も選んだ。「状態はいいと思いますけど、打席に、もうちょっと立って試合の感覚を取り戻したい。(修正点は)特にないですけど、試合感覚が一番大事」と重要視する。

台湾の4割打者として期待されて入団し、3年契約の最終年。「開幕に向けて、しっかり準備していくことが大事。チームに貢献できるようにやっていくしかない」。秘めているポテンシャルを開花させるため、試練を乗り越えていく。【田中彩友美】

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