10年連続の開幕4番へ万全をアピールした。日本ハム中田翔内野手(31)が20日、中日とのオープン戦(バンテリンドーム)で3試合ぶり、チームトップとなる第4号のソロ本塁打をかっ飛ばした。先制直後の1回2死の場面で中堅バックスクリーンに突き刺す豪快弾。12年から続ける4番での開幕スタメンへ向け、調子は“レベチ”な状態に近づいている。

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“レベチ”といっても過言ではないアーチだった。先制直後の1回2死。中田が中堅バックスクリーンに突き刺す豪快な1発を披露した。中日先発柳の144キロ直球をとらえ、オープン戦チームトップとなる第4号。「打ったポイントがよかった。よく飛んでくれた」。16日ロッテ戦(札幌ドーム)以来3試合ぶりの1発にうなづいた。

ここまで、オープン戦11試合に出場し、打率は2割8分。26打席で4本塁打をマークしているが、これまで放った3本はいずれもレフト方向への1発だった。中堅から逆方向への打球を求めていたこともあり「センターにああいう強い当たりを打てたというのは、プラスになったというか、ほっとしたというか。そういう気持ちはありましたね」と収穫となる1本だった。

調子は徐々に“レベチ”な状態へと近づいている。春季キャンプ終了時には自身の状態の悪さに「ゴミ」と評し、オープン戦第2号を放った14日広島戦(マツダスタジアム)の試合後には「ちょいゴミ?」と表現していた。そして今は…。試合後、報道陣を前に「普通じゃないですか、悪くもないですし」と話すなど、徐々に上向きつつある。

10年連続の開幕4番へ万全な状態のアピールにもなった。プロ5年目の12年に初めて4番として開幕スタメンに名を連ねて以来、昨年まで9年連続で4番を務めてきた。このまま順調にいって、3月26日開幕の楽天戦(楽天生命パーク)で4番に座ることになれば、球団では張本勲(60~69年)に並んで球団最長タイとなる。

オープン戦も残すは21日中日戦の1試合。開幕は5日後と迫っている。「もっといい状態で開幕を迎えたい。早くレベチになるように頑張りたい」と気持ちを高めた。【山崎純一】

▽日本ハム今井(岐阜出身の5年目。オープン戦初スタメンで3安打1打点) 結果を残したかった。(観戦していた)両親の前で出番もあって、結果も出せたので良かった。