ロッテ吉田裕太捕手(29)が開幕戦で今季1号ソロを放った。

1-8の9回2死に代打で登場すると、ソフトバンク森のカーブを完璧に捉え、左翼スタンドへ放り込んだ。「球種問わず、初球から全部振りに行こうと思っていました」と狙い通りの1発だった。

プロ7年目の昨季は、1軍出場は1試合のみ。唯一の打席は犠打で、捕手としてはわずか3イニングのマスクだった。この日の本塁打のように、低くしっかり伸びていく弾道が持ち味。打力を生かすべく、今キャンプから一塁守備も始めていた。

オープン戦では本塁打を打ったかと思えば、勝敗を左右する好機で凡退。井口監督からは「ああいうところをやっていかないと。違うところで打っても1軍には残れない」と厳しい声も出ていた。何とかつかんだ開幕1軍の座だった。

意地の1発に「チームとしては負けてしまったのでスタートは良くないと思いますけど、個人としては昨年苦しい思いをしたので、良いスタートが切れたなと思います」と振り返る。契約更改を終えて「無事に契約してもらいました」と謙虚な第一声を口にした男が、今年こそチャンスをものにする。【金子真仁】

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