開幕9戦目で初白星を挙げたDeNAが、今度は連勝した。2試合ぶりに1番に復帰した桑原将志外野手(27)が3回に先制打を放つと、6回には前の試合で決勝アーチをマークした神里和毅外野手(27)がプロ初の満塁本塁打で突き放した。選手たちが三浦大輔監督(47)の起用に応える活躍を見せ、昨年は25イニング連続無得点で、天敵の沢村賞左腕、中日大野雄に土をつけた。

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開幕からの長いトンネルを抜けると、そこは白星街道だった。3回1死二塁、桑原が内角スライダーを右翼線へ運び、大野雄から2年ぶり、28イニングぶりとなる得点を挙げた。しかし、4、5回は3者凡退。天敵大野雄を相手に、完全に流れを引き寄せたのは6回だった。

2死満塁、チームでは例外的に大野雄と相性がいい神里が打席に入った。昨季は対戦打率4割2分9厘。「大貫が頑張っていたので追加点を取って楽にしてあげたかった。去年、僕の中では嫌な感じはなかった」。1ボールから134キロのツーシームを捉えた。野球人生で初めてという満塁本塁打。「完璧だったので入ったなと。狙っていなかったが、甘いところに来たのでうまく反応できた」と振り返った。

1番中堅の梶谷がFA移籍し、神里は後継の本命と目されていた。しかし、オープン戦は打率2割。桑原にポジションを奪われた。巻き返すべく連日の早出特打をしていたところ、前の試合で今季初スタメンの1番に抜てき。先制アーチでチーム初白星を呼んだ。この日は三浦監督が「思い切って打たせたかった。2番はもったいないな」と制約の少ない6番に変更。代打と違い、神里自身が「1打席ではないので気持ちに余裕が出る」というスタメンで最高の結果を出した。

開幕連敗を脱出した途端、昨年から11連敗中と鬼門だったバンテリンドームでも勝った。三浦監督は「また気持ち新たにという試合でナイスゲームだった。勝てないプレッシャーから解放されて、ベンチも明るくなったし、選手の動きも良かった」と納得の表情を浮かべた。6回から5投手をつぎ込む「マシンガン継投」も成功した。9回には牧の1発が球団8000号というメモリアルもついてきた。「そのうち1本だけ貢献してます」と笑ったハマの番長。「これを続けていく」と白星を伸ばしていく。【斎藤直樹】

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