ソフトバンクがベンチ入り野手全員を使い切る総力戦で、首位楽天を相手に今季初の引き分けに持ち込んだ。同点の9回1死一、二塁。勝ち越しのチャンスで、9番甲斐から川島、今宮、長谷川と3人立て続けに代打を送った。この日猛打賞だった周東もベンチへ。決定打は出なかったが、工藤監督は「バッターもチャンスを作ってあと1本というところだった。出るときもあれば出ないときもある。最後の最後まで代打陣も集中して打席に入った。結果うんぬんよりも、そうやってできたことがチームにとって大きい」と評価した。9回の守備で2年目捕手の海野が出場し、ベンチに残る野手は0人になった。

9回には7、8日に登板した守護神の森を3連投のマウンドへ送った。開幕前から中継ぎ陣に3連投はさせないと言ってきた指揮官だが「本人も行きたいという意向もあって。森くんに関しては、3連投は行かせるという話をして決めてました」と説明。つないできたバトンを落とさず、守護神が3者凡退で締めた。

連勝を4に伸ばすことはできなかったが、止まったわけでもない。この日は気温5度を下回った仙台市だが、勝利への執念は見せつけた。「負けではなく、引き分けたというところがチームにとって明日につながる引き分けだったと思います。明日、いいゲームができるように頑張ります!」。楽天に勝ち越し、王者の定位置を狙う。【只松憲】

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