駒大がサヨナラ勝利で今季2勝目を挙げた。

同点で迎えた9回裏、1死二、三塁から1番浦口輝外野手(3年=三重)が申告敬遠で出塁し満塁とすると、打席には2番大森廉也外野手(2年=市立船橋)。フルカウントから大倉孝一監督(59)は「(走者)3人ともエンドランのサインを出しました」と、3人の走者が一斉にスタートを切った。大森の打球は遊撃へのゴロで、併殺を狙った二塁の送球に、俊足の浦口の足が勝りセーフ。その間に三塁走者がホームインし、野選でサヨナラ勝利を決めた。浦口は「最後までやることをやる。徹底しているので、走りました」と、役割を果たし胸を張った。

リードオフマンが勝利に導いた。浦口は「足には自信がある。出塁することだけを考えています」と2安打2四球で2盗塁。持ち味を発揮した。50メートルは5秒8。この冬は、スタートの切り方、スライディングや投手のクセを見るなど練習を重ね、今季1番に定着。現在、リーグトップの7盗塁。リーグのシーズン最多記録は、駒大の先輩・元広島の野村謙二郎が持つ18。浦口は「僕は19を狙います」と言い切った。

コロナ禍で迎えた今季の東都大学野球リーグは、9回終了時点で試合時間が3時間30分を超えると、新しいイニングに入らない、という新しいルールが適用。9回裏を迎え3時間30分を超えていただけに、引き分け終了間際で、駒大が試合を決めた。大倉監督は「今日の勝ちはめちゃくちゃ大きい1勝です」と安心した表情を浮かべた。

▽立正大・桂川弘貴主将(乱打戦の末にサヨナラ負け、1勝6敗となって)「なにか足りない。泥くさく、最後に1点勝っていればいい。切りかえて、全員一緒になって勝ちにいく」