“坂本勇人”がプロ初安打を放った。

巨人育成ドラフト6位の坂本勇人捕手(19)が、「9番DH」で公式戦スタメンデビュー。

第1打席に初球を捉えた。3回1死、DeNA今永の甘く入った131キロのカットボールを振り抜いた。遊撃手の頭を越える左前打。「無我夢中にバットを振りました。素直にうれしいです」。一塁コーチを務めた古城2軍野手総合コーチとグータッチをすると、少し口角を上げて喜んだ。

今年は支配下、育成を合わせて4人の捕手が入団した。主将の「坂本勇人」と同姓同名とあって、メディアで大きく取り上げられ話題を呼んだ。だが、他の3人はいずれも大卒で坂本勇は指名順位も下。まだまだ勉強の日々だ。特に2軍では日本を代表する捕手だった阿部2軍監督や、WBCで侍ジャパンの正捕手を務めた経験を持つ小林など、身近にレベルの高いお手本がいる。試合中はベンチでメモ帳とペンを手にするなど、学習意欲は満々。地道に基礎を積み上げている。

19、20年と2年連続開幕投手を務めた今永から快音を響かせた。左肩の手術明けとはいえ、「この1本を自信にして、今後頑張ります」。無限の可能性を秘めたプロ生活が、この日の一打から幕を開けた。【小早川宗一郎】

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