明大の4番上田希由翔内野手(2年=愛産大三河)が三塁打を含む2安打を放ち、3打点と気を吐いた。優勝の可能性をつなげる勝利に貢献し、顔をほころばせた。

逆方向への打球を意識した。初回のチャンスでは結果につながらなかったものの左飛。3点を追う3回2死一塁、二塁では、中前適時打と結果を出した。「打撃の調子自体は悪くなかった。意識次第だと思っていたので、センターから左を意識しました」。早大のエース徳山から価値あるヒット。反撃ののろしを上げる一打となり、さらに6回2死二、三塁では左中間へ2点適時三塁打。6試合ぶりの長打も飛び出した。

我慢が実を結んだ。1年秋からスタメンに定着し、9試合に出場。4本の長打を含む11本の安打を放った。しかし、今季は打率1割9分と安定感を欠いていた。復調を示し、「自分本来の力が徐々に出てきたかな」と喜んだ。

田中武宏監督(60)は「そこ(4番)にいて当然の存在」と、主砲に全幅の信頼を寄せている。逆転優勝に向けて、4番のバットに望みを託す。【勝部晃多】