楽天田中将大投手(32)が“1球”に泣き、3敗目を喫した。2点リードの6回1死一、二塁。1ボールからオリックス吉田正に外角を狙った145キロツーシームが、真ん中低めへ入った。左翼席最前列へ逆転3ランを浴び「6回の3点が勝負を分けてしまった」。9年ぶりの神戸のマウンドで、首をかしげた。

石井GM兼監督は逆転弾を許した場面に「攻撃的にいってもいいかなと。少し逃げすぎている。今日の吉田との対戦で、想像のつくようなところ」とバッテリーへ苦言を呈した。第1打席はスライダーとスプリットチェンジで追い込み、内角へのツーシームで二ゴロ。第2打席は1ボールからスプリットを中前打とされた。第3打席。5回までに30・5%(59球中18球)を配したツーシームでわずかにタイミングを外したが、ここまでの2打席で速球系のボールを強振していた吉田正に、柵を越された。

7回92球3失点で今季3度目のクオリティースタート(6回以上自責3以下)を達成したが、自身10連勝中のオリックスに3973日ぶりの敗戦。国内での2戦連続黒星は10年以来11年ぶりとなった。「一気に逆転までされてしまうときつくなってしまう。いい投球はできたけど、勝てる投球ではなかったと思います」。次回登板は22日ロッテ戦(ZOZOマリン)。巻き返しを図る。【桑原幹久】