大産大の左腕、田中孝雅投手(3年=太成学院大高)が大学では自身初の完投勝利を挙げた。ここまでリーグ戦では6回、オープン戦は7回が最長。宮崎正志監督が「これからに向けて先発完投できる投手を育てていきたい」という考えで、最後までマウンドを任された。1発を浴びたものの、追手門大打線を7安打2点に抑えて1点差の接戦を制し、監督も「田中が最後まで投げきってくれたことが大きいです」と目尻を下げた。

田中孝は「高校時代は最後まで投げていましたが、高校とは違うしんどさがありました。野手の方がしっかり守ってくださって、なんとかそれに応えたかった」と、最後まで投げきっての今季2勝目にほっと一息。最速140キロのストレートに加え、要所はチェンジアップで切り抜けた。ソフトバンク和田、楽天松井と、リーグを代表する左腕が目標の投手。秋に向け、体力、技術両面で完投型の力を身につけていく。