日本ハムはヤクルト2回戦(神宮)で逆転負けし、交流戦初黒星を喫した。連勝が2で止まったが、中堅のルーキー五十幡亮汰外野手(22)は好守を連発。

6回にはロニー・ロドリゲス内野手(29)が待望の来日初本塁打をマーク。コンディション不良で4試合連続欠場中だった近藤健介外野手(27)も代打で実戦復帰し、27日以降のスタメン復帰にめどを立てた。収穫いっぱいの黒星を糧に、反攻を加速させる。

   ◇   ◇   ◇

今季12度目の逆転負けは悔しいが、交流戦からの巻き返しへプラス材料が多い黒星だった。

3試合連続で1番中堅を任せたルーキー五十幡は、好守を連発した。3回は田口、4回は中村が放った中前へのライナーに鋭く前進して好捕した。1歩間違えばグラブが届かなかったであろう打球に、しっかり間に合う脚力と判断力の高さ。期待値が高い選手は、あえて褒めない栗山監督が「まあまあ、ファインプレーだとは思わないけど」と表現したところに、より一層のすごみを感じさせた守りだった。

待望のアーチも生まれた。新外国人のR・ロドリゲスが出場8試合22打席目で、ついに来日初本塁打を放った。6回の第3打席。144キロ直球を捉えて左翼席へ1号ソロ。「素直にうれしいです。試合には勝てなかったですけど、自分自身でもホームランという結果が出てうれしかった」。コロナ禍で来日が遅れ、陽性判定も受ける不運も乗り越えての1発。「早く自分が(日本に)アジャストして結果を出せるように頑張りたい」と前を向いた。

同じ6回にはコンディション不良で欠場が続いていた近藤が5試合ぶりに代打で実戦復帰した。試合前練習ではアップから全体練習にしっかり参加。代打で中飛に倒れた後も右翼の守備に就き、最後まで出場して回復をアピールした。長いシーズンを見据え、起用を我慢し続けた栗山監督も「もう行けますよ、いつでも」と27日にもスタメン復帰させることを示唆した。

連勝は2で止まって借金は9となったが、反攻態勢は整いつつある。仕切り直して、まずは交流戦最初のカード勝ち越しを狙う。【木下大輔】