実業家の「ホリエモン」こと堀江貴文氏(48)が26日、オンラインで記者会見し、プロ野球独立リーグの「九州アジアリーグ」参入を目指す新球団「福岡北九州フェニックス」の設立を発表した。かつて近鉄球団買収を目指した堀江氏は、野球ファン拡大への思いを吐露。さらに日本野球機構(NPB)と連携し、将来的には日本の野球市場をメジャーリーグに対抗する組織に育てたいという夢も語った。

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ライブドア社長だった04年以来、17年ぶりにホリエモンが野球界に挑戦する。地元福岡の北九州市を本拠地に、プロ野球独立リーグの「九州アジアリーグ」参入を目指す新球団を設立。「コアなファン層もそうなんですけど、ライトな人たち。たまにしか野球を見ない人たちを、いかに球場に来てもらうか。野球に力を入れないというわけではないんですけど、同じように(野球以外にも)力を入れていきたい」と、野球ファン拡大への思いを語った。

日本球界、アジア球界を巻き込んだ壮大なビジョンも披露した。堀江氏は「たまたま戦力外通告されるような、それでいて実力のある選手がいったん独立リーグで調整して、そしてまたNPBに戻っていくこともできますし。よりその連携が強化できると、日本のプロ野球界、ひいてはアジアの野球界の底上げができるかな」と、NPBとの連携で日本球界の底上げを思い描く。

さらに「最終的にはメジャーリーグに対抗できるような、勢力がアジアでも構築できるようになる、1つの基礎になればいいなと思います。メジャーリーグを超えるスーパーリーグを作るみたいな構想が出てもおかしくないと思っているので」と遠大な計画も。野球の盛んなアジア全体を盛り上げて、米大リーグに匹敵するような「アジア・スーパーリーグ」への構想も明かした。

まずは、今夏以降の九州アジア独立リーグへの正式参入を目指し、スポンサー集めなどの活動を進める。監督や選手などの人事は全くの白紙で、九州での合同トライアウトや関東のBCリーグとの合同トライアウトなどを計画。不死鳥のようによみがえった堀江氏の“フィールド・オブ・ドリームス”がどのような形で球界に影響を与えていくのか、注目だ。【山本大地】

◆堀江貴文(ほりえ・たかふみ)1972年(昭47)10月29日生まれ、福岡県出身。東大在学中の96年、ホームページ制作請負会社「オン・ザ・エッヂ」を創業し、04年にライブドアと社名変更。05年衆院選に、広島6区で無所属出馬も落選。活動はロケット開発事業、文筆業、医療関係、グルメ関連アプリ、ミュージカル俳優など多岐にわたる。