東京6大学野球は29日、最終週の早慶戦が始まる。既に慶大の優勝は決まっているが、互いのプライドをかけた伝統の一戦。優勝関係なく、どちらも負けられない。試合は、29、30日とも午後1時開始。

見どころは、慶大が昨秋のリベンジを果たすか? だろう。昨秋の早慶戦、慶大は1勝すれば優勝という有利な立場で迎えた。一方の早大は、逆転優勝には1勝1分け以上が必要だった。1回戦は、早大が同点の7回、蛭間拓哉外野手(当時2年=浦和学院)の2ランで勝ち越し、先勝した。2回戦は、9回2死まで慶大がリードしていたが、再び蛭間が2ランを放ち逆転。劇的な優勝に、小宮山悟監督(55)は男泣きした。

慶大は、あと1死から暗転。それだけに、今回の早慶戦にかける思いは一層、強い。中でも、生井惇己投手(3年=慶応)に注目したい。昨秋2回戦で蛭間に逆転2ランを打たれた左腕は「やはり、早稲田に負けた屈辱は、早慶戦でしか返せません」と意気込む。今季ここまで3試合で防御率7・36と苦しんでいるが、“忘れ物”を取り返す決意だ。

早大も負けられない。今季ここまで2勝にとどまり、4位以下が確定。昨秋王者として、あまりに悔しい結果となった。優勝を決めた慶大相手に意地を見せられるか。チーム防御率4・30は、東大に次ぐワースト2位。絶対的エースだった早川(現楽天)の穴は大きかった。まずは、復調を見せているエース徳山壮磨投手(4年=大阪桐蔭)に期待だ。蛭間は右膝への自打球で、前回16日の明大2回戦を欠場した。戦列復帰なるか、注目される。