楽天田中将大投手(32)が自身16連勝中の本拠地登板で、今季最長の8回を95球、5安打1失点と好投するも勝利にはつながらなかった。

1回に死球と安打で1死一、二塁としたが、オースティンを中飛、宮崎を投ゴロに打ち取った。2回以降はペースアップ。スライダー、スプリットを低めに集め、打たせてとる投球を見せた。

ただ、味方の援護なく、0-0で迎えた6回。2死からオースティンに内角148キロ直球を左翼席へ先制ソロを運ばれた。それでも7回に同点に追いついてもらい、8回まで投げきった。打線が8回裏に1死二塁の好機をつくったが勝ち越せず。9回は松井がマウンドに上がり、田中将に勝敗はつかなかった。

今季最長の8回を投げきり「これまでも(8回に)いくチャンスは自分の中ではありましたが、いろんな兼ね合いで今日が初めてとなりましたけど、結果的には8回1失点でまとめることができたのでよかったです」と手応えを示した。

6回に許したソロを放ったオースティンとはヤンキース時代の同僚。「まさか(日本で対戦する)そんなふうにはなると思っていなかったので、懐かしかった。ホームランになった球も自分が思っている分よりも何個分か甘くなってしまった。こっちのミスピッチと言えばミスピッチ」と振り返った。

2戦続けてハイクオリティースタート(7回以上自責2以内)を達成。だが、投打がかみ合わず5月1日ロッテ戦以降、自身に白星はついていない。「長いシーズンやっていればこういうタイミングももちろんあるだろうし、どんな時であれ、自分のできることにフォーカスしながら投げる。その作業は変わらないです」と力強く前を向いた。

12年8月26日日本ハム戦から楽天生命パークでは自身16連勝中。ここ3戦は敵地で3戦2敗としていた。

▽楽天石井GM兼監督(田中将に) 「全体的によかった。いろんなものを駆使していい投球をしてくれた。勝てる可能性がある中で投球してくれたので、非常に助かりました」

◆デビュー戦で登板 オースティンはヤンキースに在籍していた16年8月13日のレイズ戦でメジャーデビューしたが、その日の先発が田中将だった。オースティンは「7番一塁」で出場し、2回に先制アーチとなる初打席初本塁打を放って援護。田中将は7回4失点で9勝目を挙げた。