日本ハムはロッテ8回戦(静岡)で敗れ、開幕から4カ月連続の負け越しが決まった。3回の守備で失策から一挙6失点と試合序盤で主導権を譲り、元気なく連敗を喫した。6月は2試合を残して7勝11敗2分けと勝ち越しの可能性が消滅。借金は今季ワーストを更新する「15」と膨れ上がった。

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静岡・草薙球場を覆っていた、どんよりとした雲のように日本ハムには3回の6失点が重くのしかかった。渡辺の悪送球(記録は失策)から始まり、先発加藤も相手の小技大技に崩された。わずか14分間の悪夢。小さなほころびは、瞬く間に大きなほころびとなった。栗山英樹監督(60)も「ミスも出るのが野球だから。そういうことを含めて、しっかりした野球をやらなければ。誰がってことじゃなくて、それを含めて全て、しっかりやっていきます」と、言葉を絞り出すしかなかった。

1対2。失策数ではロッテより少なかったが、もらったチャンスを生かすこともできなかった。初回1死一、二塁と8回無死一、二塁。ともにエラー絡みで得た好機でクリーンアップに回ったが無得点に終わった。渡辺には2度とも打席が回ったが、2打席とも決定打を放つことができない無情のシナリオ。一気呵成(かせい)に4本の長短打を集中したロッテ打線の3回の攻撃とは対照的で、後ろ髪を引かれる結果となってしまった。

なかなか上向かないチーム状態は、もちろん成績に反映される。6月の月間成績も2試合を残して負け越しが決まった。借金は今季ワーストを更新する「15」となり、東京五輪によるシーズン中断までの前半戦の勝ち越しの可能性もすでに消滅した。「しっかりした野球をやれるように」と栗山監督。シーズン折り返しも間近。何でもいい。うまくかみ合わない現状を一変させる“きっかけ”が早く欲しい。【木下大輔】

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▽日本ハム加藤(5回6失点で5敗目) (6失点した)3イニング目が全てです。1点でも少なく抑えようと思って投げましたが、粘り切ることができず悔しい気持ちです。