DeNAタイラー・オースティン外野手(29)が7日、6月度「大樹生命月間MVP賞」をセ・リーグの打者部門で受賞した。昨年の10、11月度に次いで2度目。「ありがとうございます。(受賞は)あまり考えていなかった。チームの勝ちにつながる打撃をしたいと考えてきた結果こうなった。受賞できたことは驚きましたし、うれしいし、感謝の気持ちがあります」と喜んだ。

6月はリーグ1位の打率4割6厘、同2位タイの9本塁打、同2位の25打点と打ちまくった。OPS(出塁率+長打率)は1・361と、2位岡本和(巨人=1・071)0・29の大差をつけた。得点圏打率も5割5分と無双状態だった。好調の要因を「オフシーズンに妻とトレーニングした結果、それが今に続いている」と振り返った。高校時代から交際する愛妻ステファニーさんは、ダイナマイトボディーを誇るモデル。オフに一心同体でボディーメークした効果が表れている。

6月は口ひげを伸ばしていた。「1カ月ぐらい前から生やした。調子がいいのでそらなかった」。ヤンキースのマイナーに所属していた2016年。チームメートに影響を受けて伸ばしていたことがあった。験を担ぎ、月間MVPに結び付けた。

コロナ禍に見舞われた今季は、キャンプに参加することができず、来日は開幕後の3月27日まで遅れた。初の1軍出場は4月13日。月別の成績は

4月=打率2割9分1厘、3本塁打、7打点

5月=打率3割3分8厘、5本塁打、9打点

6月=打率4割6厘、9本塁打、25打点

打席数を重ねるごとに、どんどん調子を上げてきた。「自分の成績は深く考えたことはない。チームがたくさん勝てた印象がある」。主砲の活躍で、6月はチームも12勝8敗2分けと、初の月間勝ち越しを決めた。

月間MVPにも浮かれることはない。「やるべきことをやるだけ」。東京オリンピック(五輪)の米国代表にも選ばれた主砲は、これからも全力プレーでチームをけん引する。【斎藤直樹】