ソフトバンクは楽天に2連敗し、前半戦を終えた。勝率は5割ちょうどで、貯金なしのターンは13年以来8年ぶり。4位で折り返すのは18年以来となった。工藤公康監督(58)は「まだね、今日で88試合。5割ということですしね。残り55試合、十分逆転もできるし、勝てるゲーム差だという風に思っているのでね。何も悲観する必要はないとぼく自身は思う」と振り返った。

前半戦を象徴するような「あと1本が出ない」展開だった。得点は松田の2ランのみ。2点を追う8回は3番手の酒居を攻め、1死満塁の絶好機を作りながら、明石、今宮が連続三振に倒れた。前日13日は本塁打と内野ゴロで2点、この日も本塁打で2点と打線をつないだ上での適時打が出ずにいる。主軸のグラシアルが5月上旬に故障離脱して以降、苦戦続きだった打線を立て直せなかった。

ここからは約1カ月の五輪中断期間に入る。工藤監督は「我々は優勝を目指しているので。後ろを向くことなく、そのために前半で見えたものがあるなら、その課題に取り組む時間はある」。若手の底上げや、不調だった選手の復調に期待する。また、ファームには故障からの復帰を目指すグラシアル、デスパイネ、森、周東らも控えている。「今、パ・リーグの中ではそんなに抜け出たチームがない。後半次第ではどうにでも変わってくる」。首位オリックスまでは4ゲーム差の混戦模様だ。後半戦での逆襲へ、爪を研ぐ夏にする。【山本大地】