DeNA今永昇太投手(27)が、エンゼルス大谷翔平ばりの投打二刀流の活躍で今季3勝目を挙げた。

4回表1死二、三塁、9番打者として中前適時打を放ち、リードを2点に広げた。バットを極端に短く持ち、6回にも中前打。昨年8月12日以来で手術後初、プロ入り3度目のマルチ安打を記録した。「セ・リーグの場合は打撃はおまけではない。こうして打てば点になることもある。いつも木塚コーチ、川村コーチにバッティングピッチャーをやってもらっているので、練習が生きて良かった」。今季の打率は3割を超えた(3割8厘)。「正直(打撃は)自信がないんですけど、簡単に終わらないようにということだけは心掛けている。そういった熱意がチームに伝わっていけばいい」と話した。

7回1失点だった投球では、最速148キロと直球が走り、カーブで緩急をつけた。最も遅いカーブは4回、梅野隆太郎の第2打席の2球目に投げ、球速だけみれば草野球クラスの91キロだった。3球目には、プロでも一級品の切れを誇る147キロの直球で空振り。球速差56キロでほんろうし、この回は3者連続三振。7回も連続三振でしめ、三振は今季初、昨年8月1日以来の2桁に達した。「7回以上投げる責任感を持っていた。(伊藤)光さんのリードに救われた。変化球が少しよくなかったけど、変化球を消さずに、丁寧に投げられた」と振り返った。

これで2連勝のカード勝ち越しで、球宴、五輪による中断期間を迎える。「勝って終わるのか負けて終わるのかで後半戦の気持ちが変わる」と必死だった。三浦監督は「ストレートの走りもよく、チェンジアップもいい高さに決まっていた。徐々に今永も自分の投球ができている。投打にわたり、いい仕事した。後半戦は全部ローテを守ってもらうように期待してます」と期待した。「1つずつ勝利を積み重ねて、まずは勝率5割を目指します」と今永。力強く、後半戦の逆襲を誓った。【斎藤直樹】

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