中日与田剛監督(55)は27日、名古屋市内の中日新聞本社で大島宇一郎オーナー(57=中日新聞社社長)にシーズン前半戦報告を行った。

昨季は8年ぶりのAクラス(3位)入り。3年契約3年目の今季は10年ぶりのリーグ制覇を目標に掲げてスタートしたが、借金10の4位、首位阪神とは12・5ゲーム差をつけられての折り返しとなった。

与田監督は会談後、代表取材に応じ「期待に沿える戦いではないということで、何とか後半戦立て直していきたい、いきますというお話をさせていただきました」と説明。チーム防御率がリーグトップながら得点力がリーグワースト(249得点)というバランスの悪さについては席上、大島オーナーから「そういったことも含めて奮起して欲しい」(与田監督)と激励されたという。指揮官は「3年間やってきて今年が一番うまくいかないゲームが多かった。そこをなんとかしなければいけない。やはり点を取らなきゃ勝てない」と弱点克服での巻き返しを誓った。

中日大島オーナーの話

「リーグ4位、借金10という成績でシーズンを折り返すという結果には満足していないと与田監督には伝えた。あと1本が出ず、接戦を落とすという試合が目立った。本塁打をはじめ長打不足が原因なのは言うまでもないが、一球一球にこだわって集中力を高めて打席に立ち、より多く仕留められるようにしてほしい。

一方で、足を生かした機動力の高い試合運びも昨シーズンより増えた。投手陣は先発がしっかり試合をつくり、中継ぎ、抑えも安定感を保っている。防御率リーグトップ、失点がリーグ最少というのは誇れる内容だ。

与田監督からはドラゴンズの将来も見据えた戦い方をしたいとの話もあった。今季はシーズン再開まで時間があるので、良いところは伸ばし、反省すべきところは修正し、後半戦は勝ちにこだわって、いいスタートを切ってもらいたい」