阪神ドラフト2位左腕・伊藤将司投手(25)が、自己ワーストの1イニング6失点を食らった。2回に先頭の6番安田に中安を許すと、1死二、三塁から9番和田に左前先制適時打。さらに暴投で2点目、荻野の中犠飛で3点目を失い、2番藤原には右翼へソロで4点目を奪われた。再び満塁とし、この回2打席目の安田に中前2点適時打を浴びた。この回6安打、2四球で一挙6失点。4回まで投げ80球、7安打6失点と悔しい結果となった。

だが、伊藤将は「今日は後半戦で自分の投球の幅を広げるために、初めて投げるスライダーであったり、公式戦でこれまであまり投げてこなかった球種を使うという課題を持って投げました。結果的に失点してしまったことはもちろん課題ですけど」と、エキシビションだからこそ、新しいことを試す機会とした。「走者がいる場面で(モーションを)盗まれることも多かったので、クイックやけん制、間の取り方であったりをしっかり修正して、次の登板機会でも公式戦に向けて試すことは試していきたい」と、投球だけでなくマウンドさばきにも磨きをかける。

伊藤将は開幕から先発ローテーションを守り、前半戦は12試合登板し5勝5敗、防御率2・70と首位に大きく貢献している。前半戦ラスト登板だった7月10日巨人戦では1回に4点を失うなど4回6失点だった。公式戦とエキシビションマッチの違いはあるが2戦連続で4回6失点となった。だが、この日は試して多くの収穫を得た。後半戦も先発の柱として期待される左腕は中断期間でさらに力をつける。