母さん、打ったよ! 4年目のオリックス西村凌外野手が決勝の2点適時二塁打を放った。0-0の4回1死二、三塁の好機。マルティネスを捉え左中間に運んだ。

20日に今季初の1軍昇格。お立ち台で「前半戦、チームに貢献できていなかった。後半戦はチームに貢献したい気持ちが形になってよかった」と喜んだ。

“奇跡の右投げ右打ち”だ。元々左利きで日常は箸もペンも左。だが小学5年で野球を始める際、母の有希さんが「左利きやからグローブは左やで」と、勘違いで右投げ用グラブをプレゼント。西村は「母親は野球を全然知らなかった。でも、ティー打撃で(トスを)投げてくれたり、一緒に練習してくれた」と、そのままグラブを左手にはめ、いつしか右投げになった。

初回には左翼守備で好捕し、山本を救った。「あまり派手なプレーができない。自分のできることをきっちり今後もやっていく」。もっともっと活躍して、女手一つで育ててくれた母に感謝を贈る。【真柴健】

◆西村凌(にしむら・りょう)1996年(平8)2月21日生まれ、滋賀県出身。青森山田高-SUBARUを経て17年ドラフト5位でオリックス入団。18年に1軍デビュー。178センチ、84キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1200万円。