“6度目の正直”はならなかった。プロ100勝に王手をかけている阪神西勇輝投手(30)は、6回7安打3失点と粘投するも移籍後ワーストの9敗目を喫し、節目の白星はまたも持ち越しとなった。「先発としてリードを許した展開でマウンドを降りてしまい悔しいです」。坂本とバッテリーを組み、テンポのいい立ち上がりで初回を3者凡退。2回も無失点に抑えたが、2-0の3回に連打で1点を失い、4回に2本の長打がからみ勝ち越しを許した。

自己ワースト6連敗も、復調の兆しを見せた。5回は先頭の西川に左前打、鈴木誠に四球を与え1死一、二塁とするも後続をきっちり断った。6回は先頭菊池涼、林から連続で空振り三振を奪い3者凡退。序盤に大量失点した直近2戦と異なり、1点ビハインドの僅差で粘った。「ここ最近の登板の中では修正して投げることができました」。打席でも2安打を放ち、得点に絡むなど懸命のプレーを続けた。

矢野監督も「苦しい場面が多かったけど、粘ってくれた。気持ちの部分では、本当に何とかしようというのは、今日はさらにそういう思いを持って投げてくれてるというのはよく分かってた。どっかで、きっかけを作ってもらいたいピッチャーなんで」と話す。つかんだきっかけを次戦こそ勝利につなげる。【磯綾乃】

▼西勇は6月18日に通算99勝目を挙げた後、同25日から6試合で6敗。通算100勝王手から6連敗は50年川崎(西鉄=7連敗)80、81年小林(阪神=6連敗)81年野村(大洋=6連敗)に次いで4人目。過去3人は連敗中に勝敗なしの試合を挟んでおり、通算100勝王手から6戦6敗は西勇が初めてとなった。

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