阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が“100万円弾”で逆転勝利の口火を切った。1-3の5回1死一塁で先発伊藤将の代打で登場。ヤクルト小川の初球、真ん中付近の143キロ直球を一振りで仕留めた。「中日、巨人、ヤクルトと3カード、投手が真っすぐを初球に攻めてきていた傾向があったので、初球を思い切って振っていこうという気持ちで打席に立ちました」。日本の野球を分析し、適応した打席。確信をもってバックスクリーンへ伸びていく白球を目で追った。同点に戻す6号2ラン。一塁ベースを蹴ると自軍ベンチを指さしてナインと喜びを分かち合った。

バックスクリーンへの本塁打はDAZNから賞金100万円が贈呈される。ベンチに帰って「ビッグマネー」と言われて賞金に気付いた。前日7日に治療器具を購入したばかりで「もう100万円使ったようなものだよ」と笑って陽気に余韻に浸った。

先発、代打と日によって異なる調整を気にしない。ロハスは「監督が勝つために必要な9人を選ぶ。(代打など)慣れてないところもあるけど、自分の役割を意識してチームの優勝に貢献したい」。16年ぶりの優勝のためどんな場所でもバットを振り続ける。【前山慎治】