3季連続優勝を狙う全日本選手権4強の福岡大は、苦しみながらも2-0で九大との開幕戦を制した。

コロナ禍により全日本選手権以降、実戦は7月下旬に行った東亜大(山口)との練習試合のみだった。全体練習は8月24日に再開した。だが、実戦不足は否めず、この日は2失策やけん制死など攻守にかみ合わないまま6回まで2安打無得点と苦しんだ。

それでも全国4強の自負がある。春季リーグ最多勝利(5勝)投手の最速145キロ右腕、村上幸人投手(3年=九産大九州)が、8回2安打無失点と奮闘。バッテリーを中心に粘り、7回1死二、三塁から6番・松尾龍乃内野手(3年=岩国商)の右前2点適時打で均衡を破った。

1カ月半ぶりの実戦登板だったという村上は「久しぶりの試合で力感が難しかったが、まあまあいい感じで投げられた」と、気合で期待に応えた。松尾は「実戦ができず、ぶっつけ本番でヒットが出なかったが、その中でチャンスに1本出たのは良かった」と執念で決勝点を奪った。【菊川光一】