西武高橋光成投手(24)が、2年ぶり2度目の2桁勝利となる10勝目を挙げ、チームを3カ月ぶりの3連勝へ導いた。立ち上がり、直球がまとまらず2回までに53球。それでも3回の1失点にとどめ、6回3安打1失点(自責0)と傷口を広げることはなかった。お立ち台では「ずっと先発ピッチャーが迷惑をかけていたので何とか終盤、先発で試合をつくって勝てる試合を増やしていきたい」。柱として言い切った。

リクエストを機に、安定感を増していった。3回先頭を自らの失策で出塁を許し、西川の適時二塁打で1失点。次打者野村の中飛に、タッチアップで三塁進塁を試みた西川を、中堅・岸の返球で三塁タッチプレー。1度はセーフ判定もリプレー検証で覆りアウトになった。そこから4回と5回は3者凡退。元同僚で同学年の佐藤には「おのずと力が入りました」と、2打席無安打に抑えた。

夜、目を閉じると、川のせせらぎや小鳥のさえずりが聞こえてくる。就寝前、枕元には音楽をセットする。リラックスした状態で眠りに入り、安眠を確保するためだ。「もともとよく寝つけるように、質の良い眠りを得るために始めました。最近は自然の音を流しています」。地元の群馬・沼田で自然に囲まれ生まれ育った高橋は、今季から深緑のグラブを使用。自然共生型のメットライフドームで、節目の10勝目を挙げた。

チームも6月以来の3連勝。それでも「まだ終わってもない。そこで終わりだとは思っていないです」と秋の反攻を誓った。【栗田成芳】