「投手3冠」も射程に入れる中日柳裕也投手(27)は目前の1試合に集中する。16日、バンテリンドームでの投手指名練習に参加。18日に予定される阪神戦(甲子園)に向けて、調整練習を行った。現在、防御率(2・12)、奪三振(143)はリーグトップ。勝利数もトップの10勝グループに1勝差につけるが「1試合1試合ベストを尽くすだけです」と自身のスタイル優先を強調した。

「防御率と向き合って投げるわけではない。シーズンも終わっていない。何も思わない」。初のタイトル争いについて重ねて問われた5年目の右腕は「柳流」に徹して阪神封じに集中。今季は2試合に登板して1勝0敗、17回無失点と相性抜群だが「過去は過去。しっかり抑えられるように投げたい」とここでも「柳流」を強調した。

準備は整った。前回11日の巨人戦は5回1/3で112球の球数を要して2失点降板。9勝目こそ手にしたが「制球に苦しみふがいないピッチングだったので、そういうピッチングをしないようにしたい」と反省。この日もあえて外野で投球練習を行った。その意図と理由についは「いろいろです」と明かさなかったが、課題を着実に消化して阪神戦に臨む。【安藤宏樹】