ドラフト候補に挙がる東芝の2年目、吉村貢司郎投手(23=国学院大)が4安打、10奪三振の好投で公式戦初完封勝利。本選出場にあと1勝とした。

この日は初回から150キロ台を連発。切れ味鋭い直球で見逃し三振を奪うなど、幸先の良い立ち上がり。中盤からはフォークとスライダーを巧みに投げ分け、的を絞らせなかった。8回には自己最速の153キロをマーク。スタミナの豊富さも見せた。

「チームには良い投手がたくさんいるので、1人1人を全力で打ち取ることだけ考えていました。完封はその積み重ねの結果です」と話した。代表決定リーグ戦では、登板機会を得られず悔しさ覚えた。その気持ちをバネに圧巻の投球を見せた。

平馬淳監督(45)は「最近気持ちが入ってないように見えたので、リーグ戦が終わった翌日に『君の力が必要だよ』と声をかけて発破をかけました」と起用の経緯を説明。「東芝に入ってきてから1番の投球を見せてくれました」と若き投手の奮起をたたえた。