阪神がわずか2安打で10度目の完封負けを喫し、あす30日にも自力Vが消滅する危機に立たされた。不振の佐藤輝明内野手(22)が3打席無安打で、2リーグ制後の野手では、93年トーベ(オリックス)に並ぶワーストタイの53打席無安打。貧打の象徴となり、甲子園にため息が充満した。

▼93年オリックスのケルビン・トーベの53打席無安打 右投げ左打ちの一塁手で、ダイエーに移籍したブーマーに代わり92年に入団。1年目はリーグ2位の打率3割5厘、11本塁打をマークした。だが、93年は8月7日のロッテ戦から無安打が続いた。9月1日のダイエー戦で51打席無安打まで伸び、当時の野手最長だった河合保彦(西鉄)の52打席に迫った。同2日から約1カ月間、2軍で調整。10月2日に1軍復帰し、同日の日本ハム戦に先発出場。2打席目まで凡退で、53打席無安打の野手最長記録を更新。第3打席で安打を放って不名誉記録をストップした。2年目は打率2割3分2厘、9本塁打に終わり、同年限りで退団した。