巨人丸佳浩外野手(32)が、チームに24イニングぶりに得点をもたらし、6連敗阻止に貢献した。

2点ビハインドの6回無死満塁。岡本和、亀井、大城が3連打でつないだ絶好機でも、丸は冷静だった。「前に飛ばせば、最悪1点入るかな」。1ボールからの2球目を力まず逆方向へはじき返した。左翼佐野の送球がそれ、2塁走者の亀井も一気に生還。スコアボードに刻み続けていた「0」の文字を、ようやく止めた。「なかなか点が入らなくて苦しいゲームが何試合も続いていたので、何とか僕のところで1点でも入れば流れが変わるかなと思って打席に入った。なんとか点が入って良かったですね」と笑顔を見せた。

もたらしたのは得点だけではなかった。4回には右中間への二塁打、8回には先頭打者で中堅へ二塁打で今季3度目の猛打賞。チームへの勢いと自身の復調気配もつかんだ。9月は打率1割5分7厘と不振にあえいだが、苦しさを見せずにバットを振り込んできた。「なかなか安打がでない、結果がでないと、苦しいとういうかしんどいですけど、そこは自分の中ではしっかりと分けて。逆に難しく考えずに。相手のあることですから」。

月が変わったこの日に3安打。残りは17試合と少ないが「もう何とか苦しい試合を勝ちきること、残り試合、全部勝つぐらいでいくしかないので」と決意を口にした。好打者がようやく、逆襲ののろしを上げた。