<関西学生野球:関大8-1関学大>◇3日◇ほっともっと神戸

関大は8-1で関学大を下した。今秋ドラフト候補の野口智哉内野手(4年=鳴門渦潮)が3回、右翼に逆転2ランを放つなど打線が活発だった。京大は同大と0-0で引き分けた。ドラフト会議が11日に迫る中、全国各地でプロ注目の選手が躍動した。

「マン振り」ショートが1発回答!! 今秋ドラフト候補の関大・野口が豪快な逆転2ランを放った。0-1の3回1死一塁。関学大の2番手右腕の初球を強振した。「感触は完璧でした」。右翼に高い放物線を描き、ガッツポーズだ。

8回の右前への2点適時打と合わせて2安打で、リーグ戦通算100安打まで6本。「目に見える数字。1本ずつ積み重ねて100安打を必ず達成したい」。田口壮(関学大、元オリックス)が持つリーグ記録の123安打には及ばないが残り5戦で大台に挑む。

11球団22人のスカウトの前で強烈な一撃だ。「振れることが自分の強み。考え方を変えた。(球を)見て、見てという打席が多かった。どんどん積極的に振っていくようになった」。この日は初球から豪快にフルスイング。強肩堅守の遊撃手は強振でも威圧できる。

春季リーグの開幕時、何人ものスカウトが「なぜ球を待ってばかりいるのか」と首をかしげていたが見違える姿だ。中日山本スカウトが「フルスイングする。地肩もある」と評価し、ヤクルト橿渕スカウトグループデスクも「打てるショート。非常に魅力がある」とうなる。走攻守に加え、ハンサム。4拍子そろった好素材がドラフト直前にキラリと光った。【酒井俊作】

◆関大・早瀬万豊監督(野口に)「バットを振れる。不思議なところがあってバットの根っこでも先でもヒットになりやすい。思い切り振るから、そういうのが起こる」