ソフトバンク千賀滉大投手(28)が、憧れの西武松坂へ報いる快投を見せる。

19日の本拠地ロッテ戦に先発予定。同日は「平成の怪物」も、メットライフドームで行われる日本ハム戦で引退試合に臨む。松坂がソフトバンクに所属した16年は、千賀が初めて主力に定着して規定投球回に達し、2桁12勝を挙げた。「一緒にやれて、たくさん話をさせてもらった。それだけでうれしい時間でした」。5年前の感謝を胸に、千賀も福岡でマウンドに立つ。

「僕らの世代は松坂大輔というスーパースターを見て育った。小さいころから誰もがまねした」。そう語る千賀は、18年6月8日の交流戦で中日時代の松坂と投げ合った。結果は4回5失点で黒星。松坂は5回1失点で当時3勝目を手にしていた。「投げ合うのは変な気持ちでした。小さい頃からまねして憧れた人だったので。フワフワしてました。それだけは覚えてます」。あまたの登板を重ねても、怪物と投げ合った時の感情は鮮明に覚えていた。

チームは19日にもCSが消滅し、5年連続日本一への道が途絶える。崖っぷちの状況でエースが先陣を任された。「とにかく勝つことしか考えてないです」。さらにその後は中5日で25日、再びロッテ戦(ZOZ0マリン)へ。現在8勝(3敗)で、松坂と出会った16年からの6年連続2桁勝利にも望みがある。この日はペイペイドームで最終調整を行い「まずは明日、勝たないと。そこだけかなと思います」と、表情を締めた。【只松憲】

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