DeNAのルーキー牧秀悟内野手(23)が、惜別の適時打を放った。

1回2死二塁、カウント2-1から129キロ外角低めスライダーを右前に運んだ。先制の適時打に「うまくスライダーを捉えることができました。(中井)大さんの引退試合なので何がなんでも勝ちたいので食らいついていきました。先制点を挙げることができ良かったです」と振り返った。

牧から「大さん」と呼ばれる中井大介の引退試合だ。フリー打撃では球場にSPEEDの「Wake Me Up!」が流れた。巨人時代の8年前にあった「遅刻事件いじり」だった。13年7月7日、中井はDeNA三浦(現監督)から決勝2ラン。この試合の第1打席で流された登場曲が「起こして」を意味するダンスナンバーだった。同年6月に練習に遅刻した中井をいじる曲が、猛打賞&決勝弾の呼び水になっていた。中井は曲がかかると、練習で3発の柵越えを放った。

7回、代打で中井が登場した。カウント1-1からの3球目、畠の148キロ直球を右前に運んだ。通算1036打席目で228本目の安打。一塁上でヘルメットを取ると、涙を流しながらベンチに引き揚げた。球場全体から温かい拍手が注がれた。

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