西武に4人目の「オーバー・ワン・ハンドレッド」が加わった。ドラフト6位指名の白鴎大・中山誠吾内野手(22)が10日、栃木・小山市内で交渉を行い、契約金3000万円、年俸700万円で合意。公称は身長190センチ、体重99キロも、実際は103キロの大型遊撃手は「せっかく恵まれた体格、スケールの大きい選手になれるように生んでいただいたので、その体格を生かして持ち前の長打力、バッティングをしていきたい」と高らかに宣言した。

球界を見渡しても、右投げ左打ちの大型遊撃手は少なく極めて希少性が高い。巨漢打者の宝庫? である西武野手陣では中村、山川、渡部に次ぐ4人目の体重100キロ超え。「高校時代はホームランを打てるようなバッターじゃなかったので、そこを変えていかないと、上では通用しないなと思って1日6食を始めた。そういう面ではホームランも長打も増えた」。大学では朝食1回、昼食2回、夕食3回で、体重85キロと線の細かった体を大幅に肉付けした。

スケール感は守備でも発揮する。幼少期から社会人野球経験者の父誠さん(59)からショートの英才教育を受けた。「リーチは人より長いので、普通の選手より届く範囲は広くなる」と“所沢山脈”となって立ちはだかる。

今季は1年目のブランドンが、同じ6位指名から1軍で台頭。大卒に指名順位は関係ない。「1日でも早くレギュラーになれるように1軍に上がりたい」。その規格外のスケールを発揮すれば、カルテット共演も決して夢じゃない。【栗田成芳】(金額は推定)

◆中山誠吾(なかやま・せいご)1999年(平11)5月9日、宇都宮生まれ。栃木ヤングベースボールクラブから青藍泰斗へ進学。白鴎大では昨秋関甲信学生野球リーグ最多4本塁打。大学日本代表候補合宿メンバー選出(合宿は中止)。50メートル走6秒3。遠投110メートル。190センチ、103キロ。右投げ左打ち。

西武ニュース一覧はこちら―>