<パ・CSファイナルステージ:オリックス1-0ロッテ>◇第1戦◇10日◇京セラドーム大阪

オリックスがCSファイナルステージ第1戦に勝利し、アドバンテージの1勝を含めて2勝とした。先発の山本由伸投手(23)がロッテ打線の前に仁王立ちした。投手4冠の力を見せつけるようにピンチでも冷静に切り抜けてスコアボードに0を並べた。後半は危なげない投球で9回完封勝ちを収めた。

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釣り好きなオリックス山本は、水辺でも向上心を隠しきれない。釣りざおを初めて持ったのは、幼稚園年長の6歳。祖父に誘われた「ハゼ釣り」がきっかけだった。当時を思い返し「すぐにハゼが食い付く。初心者でも誰でも簡単に釣れるからそれで楽しさを知った」と表情を崩す。ただ、ハゼが針にかかるだけが醍醐味(だいごみ)ではなく「釣れるポイントをおじいちゃんと一緒に探す。釣れるのを待つ時間、いろんな話をするのが楽しくて」。祖父と時間を共有するツールが「ハゼ釣り」だった。

その後「ハゼ釣りは9月、10月が主流。他の時期も釣りがしたいな」と獲物のサイズを格上げ。池や湖に場所を移した。プロ入り後は「琵琶湖で60センチのブラックバスを。60センチって快挙なんですよ!」と熱を帯びる。将来的には「船に乗って海で、もっと大きい魚を…」。高々と帆を揚げ、大海原に船を出す。【オリックス担当=真柴健】