巨人宮本和知投手チーフコーチ(57)が、ファイナルステージの重要な初戦の先発マウンドを任せた巨人山口俊投手(34)の不運を嘆いた。

山口は1回、先頭のヤクルト塩見に左中間へ二塁打を浴びると、その後1死一、三塁のピンチを招く。村上を遊飛に抑えるも、その間に三塁走者塩見にタッチアップを許し、1点を先制された。続くサンタナには初球スライダーを左翼席に運ばれ、この回一挙3失点。以降は4回まで無失点で踏みとどまるも、4回3安打3失点4四球で敗戦投手となった。

宮本投手チーフコーチは痛恨の1発を食らったスライダーについて「甘かったね。高めのスライダーですか。あれはたぶん見逃せばボールだったと思う。バットの先っぽでしたけど、最後は強い風に放り込まれたといった部分においても、やっぱり今日はちょっとツキがなかったかなという感じがします」と嘆いた。

阪神とのファーストステージ(甲子園)が1勝1敗となれば、第3戦(8日)に先発させる予定だったが、2戦で勝ち抜けを決めたため、この日のファイナルステージ初戦にスライドさせた。「調整というのも難しいと思う。これはやっぱり我々がペナントを制すことが出来なかった、3位に終わってしまったというところ。それなりのツケというのが回ってくる。ただ、それを言っても仕方ない。攻めるのみなので」と難しさを口にしつつも、下克上を見据えて前を向いた。【小早川宗一郎】