日本ハム上原健太投手(27)が投打「二刀流」に挑戦することが14日、決まった。

沖縄・国頭で参加中の秋季キャンプで午前中にブルペン入りした上原は、午後にバットを持って室内練習場で打撃練習を行った。「来シーズンから二刀流のほうを挑戦させていただくことになり、今日はまず“ならし”みたいな感じで練習させていただきました」と話した。

身長191センチ、90キロの立派な体格で、身体能力も抜群。瞬発力系の数値は野手を抑えてチームトップレベルを誇る。打撃は野手顔負けの豪快なスイングでパワーがあり、走っても俊足、投げてはサウスポーで150キロ超えと底知れないポテンシャルがある。

18年6月18日の交流戦広島戦(マツダ)では、リアル二刀流の活躍も見せていた。先発で5回3安打1失点で勝利投手となり、打撃では5回に右中間へプロ1号ソロを放った。当時チームを率いていた栗山英樹監督(60)は試合後に「二刀流の資料を、また引っ張り出します」と半分本気で言ったほど、入団当初から二刀流の可能性を探られていた。

二刀流挑戦は栗山前監督からの後押しと、稲葉篤紀GM(49)からの打診だった。「始まりは、今シーズン登録抹消になったときに栗山さんに『やれ、とりあえずやれ』って言われて。新しい体制になって稲葉さんから正式に話をもらって2日間くらい考えて、とにかくやってみないと分からないという感じです。話をもらってから考える時間があって。本当、やってみたい気持ちと自信がないっていうのでかなり迷っていた。年齢的にも考えて、こういう提案をしていただけるのはたぶんラストチャンスですし、ケガだったり投げられないというときに違う形で試合に出られるんだったら、自分が試合に出られるチャンスが増やせる。試合に出られるんだったら、どんな形でもいいんじゃないかなと思って、今回こういう決断をさせてもらいました」と、経緯を説明した。