稲葉新GMによる初仕事は、思い切った変革だった。

「ノンテンダー」はメジャーで使用されている用語で、「放出」というネガティブな意味合いはない。選手、球団の双方にメリットとデメリットが生まれる。選手は減額制限を超えるような大幅減俸となる可能性もあるが、一方で制約のない状態で他球団とてんびんに掛けることができ、選択の幅が広がる。球団にとってはコストパフォーマンスの見直し、再検討ができる一方、戦力が他球団へ流出することも十分に考えられる。

FA権行使か否かを熟考し、慎重だった3選手の意思を、日本ハムは最大限に尊重した。今季の年俸は西川の2億4000万円(金額は推定)を筆頭に、球団でもトップクラス。権利行使した場合、移籍先球団には人的、金銭補償が発生するため、交渉のハードルが高くなる可能性があった。

3選手は自由契約となる。旧所属球団となる日本ハムは契約をいったんリセットでき、再評価した上で適正と判断した年俸などの条件で再契約できる。「BIGBOSS」こと新庄新監督体制となり、転換期を迎えたチーム。稲葉新GMが掲げた「常勝軍団」に向けて、動きだした。【日本ハム担当 田中彩友美】

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