★山田久志氏=オリックス4勝2敗、MVP どちらかのクリーンアップ

 

オリックス中嶋、ヤクルト高津両監督の采配に注目したい。この2人に共通して言えるのは、投手起用における「人選」「タイミング」がなるほどと思わせることで、現役時代からの経験値がうかがえた。

高津監督は弱点だった投手陣を立て直し、作り上げたのは簡単ではなかっただろう。ヤクルトは逃げ切り方が決まっている。中嶋監督はバリエーションのあるピッチャーをうまく使いこなしてきた。

このシリーズは投手力が物をいう、短期決戦での継投が勝負の分岐点になるだろう。早すぎてもいかんし、遅れるのは命取りだ。ひとつ間違えば、一気に流れが傾くのは、過去のシリーズが物語っている。

ヤクルトは安定した左のリリーフが見当たらないから、左中心のオリックス打線には幸いだろう。一方のヤクルトは右打線で、オリックスは豊富なリリーフ陣で抑え込みたい。完投できる人材は山本ぐらいだから、両軍とも継投の妙を発揮できるかどうか。

攻撃はどちらも5、6番がカギを握っている。オリックスは「DH」がある本拠から開幕するのはプラスに働く。いずれにしても投手力が明暗を分けるとみている。(日刊スポーツ評論家)

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