「ベースコーチ、俺」でスタイリッシュにチームを変える。日本ハム新庄剛志監督(49)が20日、千葉・鎌ケ谷で行われている若手中心の秋季練習を初視察。

新体制決定後、初のコーチ会議を行った。新体制では、本拠地の広い札幌ドームで確実に1点を奪うために、走塁を重視。ポイントとなる三塁ベースコーチについて「気分転換が必要だなと思ったら俺が行く」と宣言した。

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“新庄流”走塁改革の1案が、またまた飛び出した。監督就任後、初めてのコーチ会議を終えた新庄BIGBOSSが「ベースコーチ、俺」を宣言した。新体制で重視するのが、1、2軍で計4人のコーチを置いた走塁だ。シーズン中は、1、2軍のコーチを入れ替える可能性もあるとし、ポイントとなる三塁ベースコーチは「日替わりで」。さらには「僕がサードコーチャーでサインを出すかもしれない」と、前のめりに話した。

走塁技術には、現役時代から定評がある。04年に球宴史上初の単独本盗を決めたのは、あまりにも有名だ。「三塁ランナーが来た時に『次、走れ』『ホームスチール行けよ』というアドバイスは出すかも」と意欲を口にした上で「ただ、サインを覚えられるかな、俺」と、ちゃめっ気たっぷり。「(2月の)キャンプ中、トイレの前に(サイン一覧を)書いて貼っておきます」と笑った。

近年では、02年の西武伊原監督を最後に、指揮官自ら三塁ベースコーチを務める姿は珍しくなった。阪神時代、その伊原氏の薫陶を受けたBIGBOSSは「あの方は素晴らしい。研究熱心。(投手の癖などを)目で見てノートに書く。(日本ハムのコーチ陣も)そういうコーチになって欲しい」と願う。

コーチ会議では「カッコいいチームになろう。そのためには、太っている人は減量します。白髪の人は白髪染め」と“珍指令”も忘れなかった。「僕はトイレのマーク(ピクトグラムのような逆三角形の体形)が目標だった。歯も便器みたいに白く」と“新庄節”をさく裂。「美意識の高さが精神的な強さにもつながって来る」。プレーも見た目も、スタイリッシュに。見る者をワクワクさせる仕掛けで、球界をかき回す。【中島宙恵】

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