阪神矢野燿大監督(52)が20日、“日本シリーズに学べ”とナインに指令を出した。

レギュラーシーズンは12球団最多の77勝を挙げながら、ヤクルトに逆転され、ゲーム差0で敗れた。現在、チームは甲子園、鳴尾浜で秋季練習中。あと1歩届かず、屈辱の秋を過ごす選手たちにこう呼び掛けた。「オレらとしては勝てなかったというか、負けた。ヤクルトが出て行くのを見て、それぞれが何か感じとってくれるのも必要」。テレビ画面越しに見るライバルの姿を焼き付け、発奮材料にしろと力を込めた。

プレーの中に、来季勝つためのヒントがちりばめられているかもしれない。指揮官も現役時代は「見れるときは見た」と振り返る。悔しさに堪えながら、画面越しに白球を追っていたという。今年の日本シリーズは前年最下位チーム同士の頂上決戦。悔しさを晴らすためにも、下克上を成し遂げた男たちのプレーは教材になる。なぜ、タイガースが今、京セラドーム大阪ではなく甲子園で汗を流しているのか。全てを見つめ直し、V奪回への覚悟を新たにしたい。【桝井聡】

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