投打に圧倒した。関東5連盟第1代表の中央学院大(千葉県大学野球)が、8回途中降雨コールドで佛教大を下し、明治神宮大会初勝利をおさめ、4強入りを決めた。

沖縄・宮古島出身、長身スラッガーの1発が白星を呼んだ。初回1死一、三塁。186センチ、78キロの4番嘉数尊(みこと)外野手(4年=興南)が先制の左越え3ラン。笑顔で何度もガッツポーズをしながらダイヤモンドを一周すると、ベンチは大盛り上がりで迎えた。

明治神宮大会出場をかけた関東地区大学野球選手権では不振だった。4番として3試合に出場したが、わずか1安打のみ。今大会にかける思いは強かった。「深く考え込む性格なんです」と自己分析。余計なことは考えまいと、とにかく練習に打ち込み、2安打4打点と結果を出した。「甘く入った真っすぐを一発で仕留めることを練習してきました。その成果が出て良かったです」と柔らかな表情で振り返った。

嘉数が火を付けた打線は2回までに9安打7得点。投げては先発の古田島成龍投手(4年=取手松陽)が、7回2/3を2安打3奪三振1失点で完投した。打たせて取る投球を心掛けた右腕は「相手は変化球が浮くと打ってくるので、イン(コース)の直球をどう使うかを試合前に捕手の佐藤と話してました。結果的に相手が速め(の直球)に合っていたので変化球に切り替えて、押すとこは押しました」。バッテリー間のあうんの呼吸が結果に表れた。

次戦は24日、決勝進出をかけ、国学院大対九州産業大の勝者と対戦する。