巨人が今季の新外国人として米大リーグ、ブルージェイズから自由契約となっているグレゴリー・ポランコ外野手(30)と基本合意したことが4日、分かった。

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近日中にも正式発表される。ポランコはメジャー通算96本塁打&98盗塁。走攻守を兼ね備え、クリーンアップの一角を託せる左の強打者だ。米独立リーグで2年連続MVPのアダム・ウォーカー外野手(30)メジャー通算217試合登板のマット・アンドリース投手(32)に続き、現役メジャー選手の補強に成功した。

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新年早々、巨人のビッグニュースが飛び込んできた。メジャー通算96発&98盗塁のポランコ加入にメドが立った。

ポランコは、14年にパイレーツでメジャーデビュー。スタメンに定着した15年は153試合で打率2割5分6厘、9本塁打、27盗塁と活躍し、16年には22本塁打をマーク。この年のオフに5年総額3500万ドル(約38億5000万円)で契約延長を勝ち取った。国際大会でも力を発揮し、17年WBCではドミニカ共和国代表として大会ベストナインに値する「オールWBCチーム」に選出。走攻守を兼ね備えた現役バリバリの強打者だ。

ただ、近年は故障に泣かされてきた。18年9月に左肩を脱臼し手術。19年4月に復帰も、同6月に左肩の炎症で離脱を強いられた。20年12月には右手首を骨折。昨年は7月に両内転筋の張りで戦列を離れ、107試合で打率2割8厘、11本塁打、14盗塁だった。だが、平均打球速度はメジャーの平均値を上回り、95マイル(約152キロ)以上の打球速度の割合はトップクラス。8月のブ軍移籍後は、3Aで24試合で打率3割7分4厘、9本塁打、5盗塁。コンディションさえ整えば、本来の実力を発揮できる状態にある。

巨人打線の課題解消に、これ以上ない補強といえる。昨季はメジャー通算196本塁打のスモークを獲得したが、コロナ禍で開幕前の来日がかなわず、デビューは4月下旬に。さらに34試合で打率2割7分2厘、7本塁打、14打点と機能しはじめていた矢先の6月に本人の意向で電撃退団。シーズン終盤の大失速の一因にもなった。今季は、2年連続で打点と本塁打の2冠を獲得した4番岡本和の後ろに頼もしい新助っ人を据え、昨季固定できなかった5番打者を託せる。「不屈~GIANTS EVOLUTION~」をスローガンに昨季3位からの逆襲を誓う巨人が、着々と戦力整備を進める。

◆グレゴリー・ポランコ(Gregory Polanco)1991年9月14日、ドミニカ共和国サントドミンゴ生まれ。09年パイレーツと契約。14年にメジャー昇格。15年にはレギュラーを獲得し27盗塁。17年WBCでは全体2位の打率5割7分9厘でベストナイン外野手に選出。21年8月に自由契約となりブルージェイズと契約。196センチ、109キロ。左投げ左打ち。